未成年者取消し

 未成年者(満20歳未満ただし婚姻しているものは除く)が、両親などの法定代理人の同意を得ずにした契約は、取消すことができます。

取消すことができる人
●法定代理人(父母などの親権者、後見人)

●契約した本人、ただし、成人になった後にしかできない

未成年者が、法定代理人の同意を得ずに契約したときでも取消すことができないとき

●借金を免除してもらったり、負担のない贈与を受けたりするような、単に権利を取得したり、義務を免れるとき

●法定代理人が自由に処分することを許した範囲内での契約 つまり、お小遣いや仕送りの範囲での買い物
 
 クレジット契約をしたとき、1回の支払金額はお小遣いの範囲だが、合計金額はその範囲を超えるようなとき、法定代理人の同意を得ていなければ取り消せる。

●営業を許された未成年のその営業に関する契約 (注 会社に雇用されて、給料を貰うような場合は営業に含まれません)

●未成年者が、自分は成年に達している・両親の同意は得ている、など嘘をついて、相手を信じ込ませて契約したとき

ただし、追認(取消事由があることを消費者が知ってもなお、その契約を続けることを積極的に認めること)してしまうと、取り消せなくなります

いつから追認できるか
法定代理人   いつでも
契約した本人  成人になった後

法定追認

 追認は業者に「契約をこれからも続けます」、「取消しはしません」などと伝えたときだけでなく、次のようなことをしたときにも、追認したことになってしまいます。

A、全部または一部の履行
 代金を支払ってしまったときなど

B、履行の請求
 商品の引渡し・役務の提供を要求したことなど

C、更改
 代金を支払う代わりに、他のもので支払うことを約束したときなど

D、担保の供与
 相手のために、抵当権を設定したり、保証人を付けたときなど

E、権利の全部または一部の譲渡
 商品を他人にあげたり、売ってしまったときなど

F、強制執行

A・Bには特に注意 

契約を取り消した後

 契約を取り消したとき、商品を受け取っていれば、返さなくてはいけません。商品を使っていたり、サービスを受けていた場合は、現状のままで返せばOKです。使用料や対価、損害賠償を支払う必要はありません

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