建設業の開業資金はどのくらい必要?
独立するにあたってどのくらいのお金がかかるんだろうか? と気になっている人が多いと思います。
結論から言えば、営業所をどこに置くかや人を雇うか? など、独立する人ごとにいろいろな事情がありますから、必要な金額はケースバイケースということになります。
ここでは必要な金額についてどのように考えていったらよいか? という点について主に書きます。
まず、どのような費用が必要かを挙げてみます。
●設立費用
会社設立をする際には登記などでお金がかかります。自分でやる場合は25万円くらいはかかると思っておくほうが良いです。
●設備資金
建設機械、事務所を借りる保証金や机・椅子、電話機、コピー機などを揃えるためのお金。
●運転資金
材料の仕入れ、燃料費、家賃、給料などの設備資金以外に必要なお金。
●生活費
仕事以外にも自分自身が生活していくためのお金も考える必要があります。
おおまかに言うと以上のような形でお金はかかってきます。そして、建設業の場合に注意したいのが、仕事を請け負ってから、実際に入金されるまでの期間の長さです。建設業の場合、工事が完成してから代金請求という形になるケースが多いでしょうが(これはそもそも当事者の間で特段の合意がなければ、請負契約の場合、法律では仕事の完成・引渡しの後でなければ、報酬を請求することが出来ないというようになっているからです)、締め日の関係で工事が完成した翌月以降の支払いになってしまうことも多いと思います。
ですから、独立後すぐに工事を請け負ったとしても、実際に入金されるのは2,3ヶ月後ということになり、その間、お金は出ていく一方となります。
以上のようなことを踏まえ、資金繰りがショートせず、事業が軌道に乗るまでどのくらいのお金が必要かということを考えていくのが良いかと思います。
最初のほうで言ったように、必要な金額は人それぞれということになるでしょうが、それでも目安を挙げるならば、500万円 はあったほうが良いように思います。これは建設業許可を新規に取る際、新設法人なら資本金500万円以上あれば、要件を満たせますし、資本金として500万円なくても、500万円以上調達できることの証明を求められるからです。
開業してすぐに建設業許可を取ってやりたいと考えている人は、特に500万円 という数字を一つの目安として考えていただきたいと思います。