脳を動かすエネルギー　子供の食育

　

　人間の脳は、大人で体重の2％の重さしかありませんが、体に必要なエネルギーの20％も消費します。脳を動かすエネルギーはブドウ糖です。ブトウ糖はごはん、パン、イモ類などのデンプン質や糖分などの糖質を取ることにより補給されます。またブドウ糖はグリコーゲンとして肝臓や筋肉に蓄積されますが、その量はわずかです。もし一食でも食事を抜くと、たちまち体はブドウ糖不足となり、その結果、脳はエネルギー不足となり、活動が鈍くなります。また脳が活発に活動するためには、ビタミンやミネラルなどは必要不可欠なものです。このように脳を構成し動かす成分は、バランスよい食事を規則的に取ることによってしか維持がされないのです。

　朝ごはんを取ることはとても大切なことです。朝ごはんを抜くということは脳の栄養失調と活動エネルギー不足をもたらすことです。子供が朝から勉強や運動をはじめよう！というときに、脳はエネルギー不足で止まってしまうことになります。

　こうした状態の継続は、脳自体の発達にも障害となります。日本学校保健会が調査した結果によると、高学年になればなるほど朝ごはんの摂取状況は悪くなり、10％から25％の割合で朝ごはんを抜いている子供がいるということです。

　人間が眠りから目覚め、活動に向かうためには、2時間ほどかかると言われています。それをスムーズに行うために体の代謝を盛んにすることですが、その一つが軽い運動ともう一つがエネルギーの補給を行うこと、すなわち朝ごはんを取ることなのです。朝ごはんを抜くということは眠りから目覚めないばかりでなく、頭がボーッとし、無気力になったりします。さらに骨の発育障害、貧血や低血糖症、低体温、肩こりなどの身体的障害も出てくるのです。

　幼児期に脳を発達させ動かすために、バランスの良い食事と朝ごはんを取ることは必要不可欠なことだと言えるでしょう。


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