量的緩和って何? 緩和縮小するとどんな影響があるのか?

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 2013年12月18日、連邦公開市場委員会(FOMC)がアメリカにおける量的緩和政策の規模を2014年1月から縮小することを決定しました。これによりどんな影響があるのか気になっている方もいるでしょうが、そもそも量的緩和って何?という方もいると思いますのでここではそんな方向けに量的緩和について簡単に説明しています。

量的緩和は景気の刺激策の一つ
 量的緩和とは経済を良くしようとするための政策の一つです。通常時、各国(の中央銀行)は金利の上げ下げによって景気を調整しようとします。景気が悪いようであれば金利を引き下げて、お金を借りたいという意欲を刺激→お金を借りて使う→お金を払ってもらった人が又使う といった感じで、お金が回っていくようになります。景気が過熱気味のときは金利を引き下げ、逆を狙います。

 ですが、金利は0まで行くと引き下げられません。それでも景気が回復しないようなときは、金融機関が持つ国債などを買い入れてお金を供給して、金融機関が保有する資金を増やします これが量的緩和と呼ばれるものです。

 金融機関は増えたお金をそのまま持っていても効率が悪いので(量的緩和が行われる背景を考えれば金利はほぼ限界まで下がっています)、貸し出し・株式の購入などに回しやすくなるはず。そうすれば世の中に出回るお金が増えて、景気も良くなっていくだろう そんな期待が量的緩和には有るのです。

 金融機関にお金を供給してもそれが世の中に出回るのか疑問の声がありますが、景気の刺激策としての量的緩和については簡単に言うと以上のとおりです。

では、縮小するとどんな影響が出てくるのか
 今回、アメリカで量的緩和縮小されていくことが決定されましたが、これによりドル高、株高となっています。

 ドル高についてですが、これまでドルが供給され、ドルが多く出回っていたわけです。農産物で考えてみるとわかりやすいですが、豊作の年は単価は下がりやすくなります。たくさんあるのでその分価値が落ちるのです。ドルも多く出回れば価値が落ちやすくなり、ドル安となります。

 ですが、逆に供給される量が絞られると、ドルの量が少なくなり、その分価値が上がりやすくなります。まだ実際に供給が絞られたわけではありませんが、将来的にそうなることは明らかなので、それを先取りしてドルが上がったと考えられます。

 ですが、ドルの供給量だけで、為替レートが決まるわけではありませんので、量的緩和縮小がドル高の要因にはなるでしょうが、将来的にドルが上昇していくかまではわかりません。

 株についてですが、量的緩和だけで見れば、縮小は下落要因になると考えられます。お金が出まわる量が減れば、それだけ株式市場に入るお金も少なくなり、その分下落しやすくなるからです。

 ですが、結果としては発表後、アメリカの株は上昇しています。これは今回の発表で不透明だった部分が解消されたからだと思います。

 量的緩和縮小自体は株式市場の下落に作用するでしょうが、これもどうなるかは為替同様にわかりません。

 量的緩和縮小の影響がどうなるのか、結局はわからないということになってしまいましたが、それはだれでも同じです。予想はできても、どうなるかは将来になってみないとわからないです(笑)

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