解雇とは？

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　解雇とは、使用者側から一方的に労働契約を終了させることです。労働者に退職する権利があるように、使用者にも解雇する権利があります。ただ、解雇は労働者の生活の糧を奪ってしまうのですから、好き勝手にできるというわけではありません。　

　客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない解雇は、その権利を濫用したものとして、無効となります。

　解雇ルールは、最高裁判決により確立され、現在は労働基準法に明記されています。解雇が労働者に与える影響はとても大きなものですし、解雇に関する労使の争いが増えていることもあり、解雇に関するルールをあらかじめはっきりさせておくことにより、解雇により発生するトラブルの発生予防や解決を図ることが解雇ルールを明文化した目的です。


　どういったときに解雇が行なわれるのか、予測できるように、就業規則などに解雇事由を記載することを義務付けらています（記載されていない事由では解雇することはできないということもできます。使用者側としては、記載されていない事由以外では解雇できないのですから、解雇事由の範囲を広くできるように、前記の事由に準ずる理由と入れているのが一般的です）。


　合理的な理由がなければ解雇できないわけですが、合理的な理由があることを証明する責任は使用者側にあると考えられています。

　
　解雇ルールが明文化されても、現実では、使用者がその立場を利用し、また労働者の知識不足ゆえに、不当な解雇が行われている例は多いと思います。不当な解雇に負けないようにしましょう。


　なお、解雇の効力について労使の争いになったとしても、その争いは労働基準監督署への申告の対象にはなりません。