労働契約の原則など

　労働契約は以下の状況のもとで、締結または変更すべきものであるとされています。
●労働者と使用者、対等の立場における合意に基づいていること。
●就業の実態に応じて、均衡を考慮していること。
●仕事と生活の調和にも配慮していること。

　労働者と使用者は、労働契約を遵守するとともに、信義に従い、誠実に、権利を行使し、義務を履行しなければいけません。

　労働者と使用者は、労働契約に基づく権利の行使に当たっては、それを濫用することがあってはいけません。

　誠実に権利の行使や義務の履行が行われなかったり、権利の行使について濫用があったとしても罰則が科されるわけではありません。

　使用者は、労働者に提示する労働条件と労働契約の内容について、労働者の理解を深めるようにするものとします

　　労働者と使用者は、労働契約の内容（期間の定めのある労働契約に関する事項を含む。）について、できる限り書面により確認するものとします。


　労働者が、自分の契約内容について理解していなければ、紛争が生じる原因になる可能性があるわけで、契約内容の理解を促進させるべきと考えられます。

　ちなみに労働基準法では、賃金や労働時間などの労働条件について契約締結の際に明示することを義務付けられています（労働条件の明示義務）。

　使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ、労働することができるよう、必要な配慮をするものとします。