投資信託の分配金が出てもうれしくない 損でも得でもないんだし

分配金が出ることがそんなにうれしいですか?

 投資信託に関するブログや掲示板を見ていると、たくさんの分配金が出た際に喜びの声を上げる人がいるんですが、自分からするとたくさん分配金が出るといつも ふざけんな と思ってます。

 分配金がたくさんもらえるだからいいことじゃんと思ったあなたは投資信託の分配金とはどういうものなのか知っておいた方がよいと思います。

 実は私も以前は分配金が出る度に喜んでいたんですけど、分配金とはどういうものなのか知った後は、ホント分配金がうざくて仕方なくなりました。

分配金が出ても、得するわけではありません

 分配金を預貯金の利子みたいに思っている人もいると思いますが、分配金は預貯金の利子と同じに考えてはいけません。

 預貯金の利子がつくと、自分の預貯金額は増えますよね。

 でも、投資信託の場合、分配金が出ても自分の資産額自体は増えません。どんなにたくさん分配金が出てもそれは変わりません。

 では、分配金というのはどこから出てくるかというと、自分の資産の中から支払われています。分配金を支払うとその分ファンドの基準価額が減るので、トータルでは自分の資産額は変わりません。

 
 わかりやすく、投資信託の分配金を預貯金に置き換えて考えてみます。

 100万円の預金があるとします。この預金からあなたに1万円が支払われました。あなたの手元には現金1万円。そして預金は99万円あります。投資信託の分配金というのはこれと同じようなものです。分配金が出たところで損でも得でもないのです。


 これでも分配金がたくさん出るとうれしいでしょうか?


 損でも得でもないなら、分配金が出たところで「ふざけんな」とまで思わなくても良いのでは?と感じた人がいるかもしれません。でも、分配金が出る度にロスが生じる可能性があるのです。 

分配金と税金

 分配金が出る際、保有ファンドに損失が出ていれば、分配金に税金はかからないのですが、逆に利益が出ていると分配金に課税されます。

 課税されると自分の資産がその分減ります。つまり利益が出ている状態で分配金が出てしまうと、自分の資産が税金分減ります。

 分配金を再投資したとしても、税金分のロスがありますので、分配金を出さなかった場合と比べて、運用効率は落ちてしまいます。税金はかかる時期をなるべく遅らせた方がいいんです。


 そんなわけで、保有しているファンドがたくさんの分配金を出すと、ほんと嫌な気分になるのです。特にベンチマークにすら負けているファンドが多くの分配金を出すとほんと怒り爆発なのです。

 資産を増やすことを重視している人はなるべく分配金を出さないファンドへの投資がオススメです。 


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