通貨選択型投資信託の仕組みやリスク理解していますか?

 

通貨選択型投資信託が人気ですが・・・

 これを書いているのが平成22年9月です。昨年、ブレイクした通貨選択型の投資信託ですが、今年になってもその勢いは止まりません。今では、野村アセットで扱っている投資信託の中で一番純資産額が大きいファンドも通貨選択型です。

 通貨選択型投信 って何? という方もいらっしゃると思いますので簡単に説明してみます。

 多くの場合は、ドル建ての債券を購入し、さらにドルよりも高金利の通貨(金利が高いレアルが人気のようです)で為替ヘッジを掛ける仕組みになっています。

 外国の債券は、日本国債より利回りが高めですし、為替ヘッジを掛けることで、高金利通貨とドルとの金利差分がもらえることで、表面上はかなりの高利回りとなります。このため通貨選択型の投資信託は人気が高いです。

 でも、ほとんどの人は、目先の利回りにとらわれて、仕組みやリスクを理解していないのでは? と感じています。


 さっき、通貨選択型投信について簡単に説明してみましたが、実を言いますと、上の説明であっているのかわかりません(笑)何となく理解は出来ているのですが、本当に正確に理解できているかと問われれば、自信がありません。だって、複雑な仕組みですから・・・

 未だに毎月分配型が人気な日本において、どれだけの人が仕組みをちゃんとわかっているでしょうか?


 次にリスクについてですが、世の中そんなにうまい話はないもので、利回りが高いものにはその分リスクがついて回るものです。

 通貨選択型の投資信託は、為替ヘッジを掛けた高金利通貨と円とのレートの変動に基準価額が左右されるようになります。為替変動によっては、多少の金利分など吹き飛んでしまうことも充分考えられます。

 サブプライムショック前、円を売って、高金利通貨を買い、高金利を謳歌していた人達の多くは、円高により大きな為替損を被りました。恥ずかしながら私もその一人・・・

 それと、投資対象をハイイールド債にしているファンドが人気のようですが、ハイイールド債は、高利回りな分、リスクも高い債券です。これも見た目の高利回りに惑わされると痛い目を見る可能性があります。

 高利回りを謳う通貨選択型投資信託に投資することをやめろとは言いませんが、高利回りの裏にはそれに見合ったリスクも求められているということは忘れないようにしたいものですね。