投資信託と定期預金のセット販売に気をつけろ

投資信託と定期預金のセット販売に気をつけろ

 様々な銀行で、投資信託と預金をセットにした販売が行われています。投資信託と定期預金を一定額以上セットで購入することで、定期預金に通常より有利な金利が適用される仕組みとなっています。

 一見お得なこのセット商品に潜む罠とは?

実際のセット商品を元に有利な商品なのか検討してみる

 以下は某銀行の投資信託と定期預金のセット商品の概要
・投資信託と定期預金を合わせて30万円以上利用
・投資信託の比率は50%以上。定期預金は50%以下。
・定期預金(3ヶ月もの)特別金利 年5%(税引後4%)

 特別金利5%というのが強調されており、嫌でも目につきます。でも、注意したいのは、3ヶ月ものなので、実際は税引後1%の利息しか付かないということです

 そして、こういったセット商品を売る銀行で扱われる投資信託というのはたいてい販売手数料がかかります。ノーロードの商品を扱っている銀行もありますが、ノーロードの商品に限ってセットの対象外になっていたりします(笑)

 上記のセット商品の場合、1%の利息が付いたとしても投資信託の販売手数料で吹っ飛んでしまいます。投資信託を少しだけ買って、ほとんど定期預金にするということはできません。

 上記のセット商品はお得な金利がもらえるように見えますが、実質は、資金が拘束されることを条件に投資信託の販売手数料がいくらかキャッシュバックされるというものに過ぎません。

 金利を目当てにセット商品を利用するくらいなら、購入を考えている投信をノーロードで販売しているところやキャッシュバックキャンペーンを行っているところがないか探すほうがマシです。

 セットで買おうとせずに、投資信託は投資信託で、定期預金は定期預金でそれぞれ利用する方が良いでしょうね。