金ETFが東証に上場 購入すべきか?

私は金ETF買う気なし

 平成20年6月30日、東証に金ETFが上場します。大証にも金価格に連動するファンドが上場しています。金投資が身近な存在になりつつあるように思います。

 金ETFの購入を考えている人もいるようですが、私は購入する気はありません。

 金に限らず、コモディティへの投資についての私の基本的な考え方は、コモディティ投信やETFに投資しない理由を読んでみて下さい。

 
 そして、今日は金への投資について、もっとよく考えてみたいと思います。

金投資は、長期的に見てあまり期待出来ない

 『株式投資』(ジェレミー・シーゲル著)を読むと、2001年までの過去200年間において、金価格は物価動向と似た動きをしていることがわかります。今は、金価格上がっていますので、現在までの推移を見るとまた変わってくると思いますが、それでも株式や債券と比べると金のパフォーマンスはだいぶ劣ります。

参考までに 
 1802年〜2001年までの実質トータルリターンを見ると、1802年時点で1ドルを株式に投資していれば、50万ドル以上。長期国債なら900ドル以上になっています。でも、金は1ドル弱。つまり、インフレ率を考慮すると金は価値を維持するのが精一杯だったことになります。金はインフレに強いと言われることもありますが、長期的に見れば、インフレに強いとは言えないと思います。弱くもないですけど。


 これまでの実績から考えると、金に投資するよりも、株や債券に投資する方が良いと思われますから、金に投資する気にはなりません。

 とは言え、過去の実績はどうであれ、大切なのはこれから先がどうなるか? ということです。今までは劣っていた金投資もこれから先は有望かもしれません。

 でも、コモディティ投信やETFに投資しない理由にも同じようなこと書いているんですが、金を持っていたからといって、金が新たに金を生んで、どんどん増えていってくれるわけではありませんので、私はやはり金に投資しようという気にはならないのです。

金で資産保全はできるのか?

 金は、おそらくどんなことがあっても価値がゼロになることはないと思います。ずっと昔から人間を魅了してきましたもんね。だから、資産を圧倒的に増やすことが出来なくても守ることには適していると考えることも出来るかもしれません。

 でも、私のような一般人が少々の金をもったところで、金以外の資産がボロボロになるような事態になったら、どうしようもないように思います。

 億単位で資産を持っている人が、資産防衛のために持つならまだしも、私のような一般人は金で資産保全をするくらいなら、本を買ったり、セミナーを受講するなどして自分に投資し、能力を高める方が危機的状況になった際に生き残れる可能性が高くなるのではないかと思っています。

 
 一般人は、金を買う必要なし と考えます。ただ、金の実物を見ると、精神的には満たされそうな気もしますので、そういう面では金(実物)を買う価値もあるかもしれませんね。