電話勧誘販売って何?
電話勧誘販売には、業者から電話が掛かってきて、教材などを契約するようなケースが該当します。具体的には以下の要件(1,2)を満たす取引が、特定商取引法の電話勧誘販売に該当します。
1、事業者から電話をかけ、または、政令で定める方法で消費者に電話をかけさせ、勧誘すること
政令で定める方法とは
A、電話、郵便、電報、ビラ、パンフレットにより、販売目的を隠して、電話をかけることを要請すること
B、電話、郵便、電報により、「ただいまキャンペーン中ですので、今お電話していただければ、50%オフです」といったように、特別有利な条件で契約できると告げて、電話をかけることを要請すること
2、消費者が、1の電話での勧誘により、契約を通信手段で申し込むこと
事業者が、かけてきた電話で、勧誘され、契約を申し込んだときだけでなく、1度電話を切った後(最後の電話から1ヶ月ぐらいの間)に、郵便、電話、FAXその他通信機、電報、振込みで申し込んだときも含みます。
3、政令で指定された、商品、サービス、権利に関する契約であること
業者が電話勧誘販売を行うときは、法令で守らなければいけないルールが決められています。ルール違反の業者とは契約しないほうがいいでしょう。
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電話勧誘販売業者名鑑
電話勧誘販売のクーリングオフ
電話勧誘販売にはクーリングオフ制度があります。ただし、以下のような場合にはクーリングオフすることができません。
A、法定書面を受け取った日から起算して8日経過してしまっているとき
受け取った日から8日経過していなければ、原則として、いつでもクーリングオフできるというように考えることができます。もし、法律で定められた要件を満たした書面をもらっていないようなら、契約してから8日を過ぎてもクーリングオフ可能な状態が続くことになると考えられます。
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クーリングオフ期間経過後のクーリングオフ
B、指定消耗品を使用・消費してしまったとき(ただし、以下の要件を満たしているときのみ)
●交付された書面に「この商品を使用すると、クーリングオフができなくなります」といった旨の記載があること
●消費者が、自分で使って、商品の価値を下げたとき(業者が勝手に開けて、使わせたようなときはクーリングオフ可能)
該当してしまっている場合でも、クーリングオフができなくなる範囲は、同種の商品の通常売られている最小小売単位で考えます。
例えば、健康食品20箱1セットを買い、そのうちの1箱を食べたとき、クーリングオフできなくなるのは、食べた1箱だけです。残り19箱についてはクーリングオフ可能です(業者が、ウチはセット単位でしか販売していないから、クーリングオフできないといわれても法律上はできます)。
C、3,000円未満の現金取引
現金取引とは、契約したときに、事業者が商品の引渡し、役務の提供を行い、消費者が代金全額を支払う取引のことです。
3,000円未満の取引でも、商品が引き渡されていないときや、お金を支払っていないときはクーリングオフ可能です。
D、クーリングオフ適用除外商品であるとき
乗用自動車は指定商品ですが、クーリングオフできません。
E、消費者の方から、契約の申し込みをするために、事業者に電話をかけさせたとき
F、事業者が、勧誘の日の前、過去1年以内にその事業について、2回以上取引きしたことのある消費者に、電話をかけ、勧誘し、取引きしたとき
G、営業のため若しくは営業として契約を締結するような場合
簡単に言うと、商売するために契約をしたような場合です。
例をあげると、
自営業者が仕事のために使う電話を、訪問してきたセールマンから勧誘を受け、購入したような場合。
H、国内の業者が、国外の消費者と契約した場合。
I、国又は地方公共団体が行う取引である場合
J、組合等の団体が、その団体の構成員に対して行う取引である場合
組合等の団体とは、
生協、農協、共済組合などの特別法による組合
公務員の職員団体
労働組合
K、事業者がその従業員に対して行う取引である場合
クーリングオフ妨害を受けた場合のクーリングオフ期間の延長
つまり、クーリングオフ妨害により、クーリングオフしなかった場合、業者からあらためて「クーリングオフできる」旨が書かれた書面を渡されない限りは、ずっとクーリングオフが出来るということになります。
不実告知とは
「クーリングオフはできません」などとウソをいうこと
威迫行為とは
「クーリングオフするとブラックリストに載せる」などと言って、不安感をあおったり、困惑(戸惑い困らせること)させること
誤認とは
ウソを本当だと信じてしまうこと
クーリングオフ妨害を受けた場合の被害救済がこれまでより容易になったといえるかもしれませんが、クーリングオフ妨害があったことを証明する必要があります(業者は、クーリングオフ妨害を行ったことを認めない可能性が高いと思われます)。
このルールをうまく活用できるかどうかは、いかにクーリングオフ妨害の存在があったことを証明できるかにかかっていると思われます。