2009年11月の記事一覧

電話リース被害について

 定期購読している消費者法ニュースという雑誌が届きました。その中に電話リース被害のことも載っておりました。今年は、電話リース被害の依頼を初めて受けたこともあり、電話リース被害の判例等についてあらためて研究してみようと思い、バックナンバーをひっくり返しているところです。

 電話リース被害というのがどういうものかご存じない方のために簡単に概要をお話しします。

主な被害者
会社(経営者)、自営業者といった事業者

手口
 訪問してきて、このままでは電話が使えなくなる などと告げ、業者が扱う電話機のリースを勧めてくる。もちろん電話が使えなくなるというような話は嘘。

問題点
 なぜ、事業者が狙われるかと言いますと、一般消費者に対しての契約だと訪問販売の場合、クーリングオフされる可能性があります。

 しかし、法律では営業のためにする契約の場合はクーリングオフできません。よって、会社は自営業者を狙ってきます。事業者の方は被害に遭わないようご注意ください。

 ただし、表向きは事業者として契約していても、実際は、仕事以外(日常生活)で使うのは主な目的になっていれば、消費者として扱われ、クーリングオフの対象になる可能性もあります。表向きは事業者として扱われていても、消費者と判断され、クーリングオフが認められた事例もあるようですので、心当たりがある方は、クーリングオフできないか検討してみると良いと思いますよ。


行政書士試験の監督員

 明日は、行政書士試験です。監督員をやることになっておりますので朱鷺メッセに行ってきます。

 試験会場の空気は重い感じがして、苦手ですが、試験のために頑張ってきた受験生の邪魔にだけはならないようにしたいと思います。

 ここ数年で行政書士試験は以前よりもだいぶ難しくなりましたので、受験生は本当に大変だと思います。私の時は、ちょうど簡単な試験の時だったので少し申し訳ないようにも思います。今受けたらたぶん受からないです(^^;)


ウォーキング

 引っ越してきたから時間に余裕が出来ましたので、天気がよいときは1時間弱ウォーキングするようになりました。以前と同じ距離でも歩く時間が5~10分遅くなっています。少しずつペースを速めていくつもりですが、歩いた日の夜はひざにきます(^^;)以前はこんな事なかったんですが・・・

 30を過ぎ、健康に気をつかわないといけないころです。ウォーキング続けていきます。ちなみに、うちの家族はみんなちょくちょくウォーキング行っていることに引っ越してきてから気付きました(笑)


試用期間終了時の解雇の注意点

 最近、解雇に関する相談をちょくちょく受けるのですが、試用期間終了時の解雇に関する相談があり、試用期間中の解雇について調べる機会がありましたので、調べたことや思いついたことを書いておきます。


 例えば、試用期間が3ヶ月だったとします。3ヶ月間働いてもらって、結果として正式な採用は見送る事になったとします。この場合、「明日からはこなくていいから」と解雇を通告するのであれば、平均賃金30日分以上の解雇予告手当を支払わないとその解雇は有効ではありません

 解雇予告は、原則として、試用期間中の労働者に対しては行わなくて良いのですが、試用期間中であっても14日を超えて、引き続き使用されている労働者に対しては、解雇予告か解雇予告手当の支払いが必要になります。

 また、試用期間中の労働者であっても、正社員ほどではないにしても、解雇するには合理的な理由が必要になります。最初に試用期間を設けて雇うというのも法律の話が絡んでくるとそう気軽に出来るものではないんですね。


 もし、私が雇う立場ならば、試用期間という形で雇うのではなく、当初は3ヶ月くらいの有期労働契約を結びます。そして、契約時に3ヶ月間の様子を見て、正規の労働契約に移行する可能性もあるという旨は伝えておきます(確約はしないのがポイント)。

 これだと実質、試用期間のようなものなのですが、契約期間満了で正規の労働契約に移行せず、辞めてもらっても、解雇予告や解雇予告手当の支払いは必要ないんです(契約期間満了による退職であり、解雇ではないのですから発生しないのは当然ですね)。

この記事の関連ページ
解雇予告手当とは?


家賃・賃料の減額交渉について

 引っ越しの事もあり、最近は借地借家に関する情報に良く反応するようになっていたようです。昨日ある本を読んだ時に賃料の減額の話がありまして、気になったので調べてみました。

 借地借家法という法律の32条には
・土地や建物に対する税金額の増減
・土地や建物の価格上昇・下降
・その他の経済事情の変動
・近隣同種の建物と比べて不相当になったとき

 以上のような場合であれば、当事者は家賃の増減を請求できるとあります。

 借りている者にとって、事情が変わり、家賃が高くなったのであれば、減額を請求できるのは当然の権利ということになります。

 家賃・賃料は、減額した所で業績に影響を及ぼす可能性は低く、減らした分だけ利益が増えます。経費削減を考えるのであれば、早い段階で手を付けた方がよいものだと思います。

 もし、最近は景気も悪いし、家賃下げられないかなぁとお考えの方は、法律でも認められた権利なわけですし、家賃の減額交渉を検討してみてはどうかと思います。

 ただ、実効する際は、最初から法律を前面に出しても、大家さんの感情的な面でこじれる可能性が高いと思いますので、注意が必要だと思います。

 家賃の減額については、今後の研究課題の一つにしたいと思います。